diamondTechniques
技術について
分業が基本のジュエリーづくりですが、美創では作図、原型づくり、
キャスティング、石留め、仕上げまで一貫して行なっているのは専門ファクトリーならではです。
PROCESS
プロセス
STEP 1 原型製作
原型製作

原型製作は、一番初めの工程でとても重要なポイントとなります。

初めの作業では、デザイナーの作成したデザイン画を基に、3Dでイメージを共有し、それを樹脂で造形して原型が出来上がります。
如何にデザイン画と異なることがないようイメージし製作することが大切です。
CAD職人は、キャストでの収縮率、磨き・留めの工程で作業効率を計算しながら、 パーツで分けて製作するのか、一体で製作するのか考え、職人の豊富な経験と技術を駆使して作り上げます。
3Dでは、360度どこからも製品のイメージを確認でき、 完成形とほぼ同じものが出来上がることから、最初の段階で安心して製作できるメリットもあります。
最後に湯道(鋳造で、湯口から鋳型へ溶解した金属をみちびく道)を原型に着ける際には、地金の流れや製品の大きさ等を考え位置を決めて付けます。 原型製作は、職人の手作業もしくは、3D-CADシステムや光造形などの最新機器を用いて行います。
近年では3D-CADシステムが主流となり、多くの製造過程で使用されています。
STEP 2 ゴム型作り
ゴム型作り

シリコンゴムの中に原型を入れてゴム型を作ります。

なぜこの工程でシリコンゴムを使うかというと、シリコンには加熱することで硬化するという特徴があり、 その特徴を活かして、複雑な造りの物でも細部に至るまで、完成のイメージに忠実なゴム型を取ることが出来るからです。
STEP-1.の工程により出来上がった原型を、柔らかいシリコンゴムでしっかりと包みます。
このゴム型に約70℃の熱を加えてシリコンゴムを固めることで、オリジナルに忠実な型を取る事が出来るようになります。
STEP 3 ゴム切り
ゴム切り

完成したゴム型は2つに切り分けます。

品質のより良いジュエリーを作るためには、ゴム切りはとても重要な工程です。
ゴム切りの作業は専用のメスを使い、シリコンゴム内部にある原型を傷つけないように注意深く切り開きます。
内部の原型を傷つけないようにするためには熟練の技術が必要です。
この完成したゴム型を使えば、ロウ(ワックス)でサンプルと同じデザインそのままの形で作ることができるようになります。
STEP 4 キャストツリーの作成
キャストツリーの作成

ゴム型にロウ(ワックス)を流し込みワックス原型を作ります。

キャストツリーの作成 ①ワックス(ロウ)の原型を作る
②石膏を流して固める
③石膏を加熱し型を溶かす
④金属を型に流す
⑤ワックスと同じ型の金属が完成

様々なデザインのリングのワックス原型は、一本の芯を中心に木の枝のようにワックス原型をまとめ上げるので、 「キャストツリー」や「ワックスツリー」と呼ばれます。
一本のツリーに約30~40本リングを立てる事ができるので、効率よく店頭品とまったく同じデザインのリングを作ることが出来ます。
STEP 5 キャスト①流し込み
流し込み

仕上がったワックス原型を石膏の型に流し込んで鋳型を作ります。

ワックス原型の周りに石膏を流して鋳型を作ります。
石膏はセラミックとシリコンを混ぜた特殊配合の石膏を使います。
この特殊素材を使うことでより精密な形を再現できるのです。
鋳造は最終的なリングの型を作る重要な役割があります。
その為埋没材の石膏はよく練った後、真空状態で振動させ念入りに気泡を取り除き、きめ細かく滑らかな液状にします。
この時、少しでも気泡が残っていると型崩れやジュエリー表面の凸凹の原因になってしまいます。
キャスト作業で後工程の仕上げも変わってきますのでとても重要な工程となります。
職人の経験によって作業が変わってきます。
STEP 6 キャスト② ロストワックス
ロストワックス

石膏型を一日かけて乾燥させ、さらに電気炉にかけて焼成します。

石膏型を一日かけて乾燥させ、さらに900℃の電気炉にかけて焼成します。
この時中に埋め込まれたワックス型は高熱によって溶けてなくなり、石膏の鋳型が完成します。
これを「ロストワックス」といいます。
電気炉の中にはプログラミングにより900℃を保っています。炉の温度が下がらないように徹底管理していきます。
STEP 7 キャスト③流し込み
流し込み

鋳型に地金(素材)を流し込みジュエリーを作ります。

ワックスが溶けてなくなった部分に金属が流れ込み製品が形成されます。
これをキャスティング(鋳造)といいます。
この地金を流し込んだ石膏を冷ました後、石膏部分を綺麗に落とすとワックス型と寸分たがわぬ同じ形で鋳造された地金ツリーが現れます。
金属を冷ます時間は5分~30分ほどですが、その時の気温などによって冷ます時間はかわります。
そこを職人が見極めて地金ツリーを取り出します。
急に冷ますと地金が割れてしまうおそれがあります。
STEP 8 貴金属細工
貴金属細工

鋳造された地金ツリーから切り離して丹念に磨き上げてジュエリーに仕上げていきます。

精密鋳造から出てきたばかりのリングは「バリ」と呼ばれる不要部分がくっついていたり、石膏で曇っていたりするので、まずは「ヘラ」「タガネ」を使って綺麗にしていきます。
精密鋳造されたリングはツリーから切り離され、貴金属細工職人へと作業が引き継がれます。
石留と磨き、仕上げの工程へと入っていきます。
この段階では湯口という棒状の金属がリングについたままです。
(湯口は原型に金属が流れ込む時の道部分)
STEP 9 石留
石留

ダイヤモンドを石座にセッティングしていきます。

あらかじめ石留の穴があけられた原型(ガイドラインの有る原型)もありますが、中にはドリルで1つずつダイヤモンドをセッティングする場所に石座となる穴をあけて彫金鏨(たがね)でダイヤモンドを留める爪を掘り起す場合もあります。
1つのダイヤモンドに対して掘り起こす爪は4つ、小さくても強固なセッティングの完成です。
ダイヤモンドセッティングの美しいウェーブラインセッティングはダイヤモンドのテーブルファセットが面一でキチンとラインを描くように微調整を繰り返し何度も何度もルーペで確認しながら注意深くセッティングしていきます。
すべての石座を作り上げてから1つずつダイヤモンドのセッティングを決めて留めて行きます。
通常強度を考えて1つのダイヤモンドに対して4つの爪を作り出し彫金鏨でセッティングします。
少し爪を動かすたびにルーペや顕微鏡で確認しながら作業を進めていきます。
石座の角度によっては爪のかかり方でダイヤモンドのセッティング角度が微妙に変わってしまう為、均等に美しくセッティングする必要があります。
STEP 10 磨き
磨き

研磨職人の手先に伝わるわずかな振動情報を頼りに磨あげていきます。

金属の種類によって微妙に磨きの仕上げ方が変わってきます。熟練の職人の感覚で作業時間も変わってきます。
ここで仕上がりの美しさが決まります。
STEP 11 鍍金
鍍金

ロジウムメッキ、金メッキ、ピンクゴールドメッキ、ルテニウムメッキなど様々なメッキがあります。

部分メッキ、ホワイトゴールドやゴールドなどの多金種で製造されるコンビ商品、メッキをかけてはいけない石はマスキングという作業をしてからメッキをかけます。
また最近ではメッキの厚みなども指定があります。
STEP 12 検品
検品

厳しい検品が通ったものが商品となります。

最終でデザイン、石落ち、石揺れ、爪、小傷、刻印と確認して厳しい検品をしてから納品となり、お客様へ届けられます。
ここで検品が通らなければ職人戻しやり直してもらいます。
設備について
ジュエリー作りに欠かせない装置はもちろん、多様化するニーズに対応できるような最新のものまで
クライアント様のオーダーに応えられる設備環境を常に整えています。
メッキ装置
レーザー彫刻機
レーザー溶接装置
アークスポット溶接機
ローラー機
集塵バフモーター
ハンドグラインダー
その他